「言った通りに動いてくれない」
その悩み、実は言葉の問題です
中小企業の経営者や営業マネジャーの皆さま。部下やチームメンバーとの「コミュニケーションのズレ」に頭を抱えていませんか?良かれと思って指示を出しても、期待した行動が返ってこない。その結果、仕事はやり直しになり、スピードは落ち、大切なお客様への対応が遅れ、気づけば大きな売上の機会損失につながっています。
この投稿では、なぜその「ズレ」が起きるのか、その根本原因と、受注や契約につながる強い組織を作るための具体的な「言葉の定義術」をお伝えします。
家庭でも会社でも起きている
「ズレ」の正体とは?
家庭での失敗例
高校生の娘が70点を取って大喜び。しかし母親は激怒。娘のゴールは「友達と行ける大学」、母親のゴールは「東大合格」。お互いの「ゴール」がズレているから、70点という事実に対する評価と次にとるべき行動が真逆になってしまいます。
会社での失敗例
マネジャーが「もっと積極的に動いてくれ」と指示。Aさんは既存顧客へのフォロー電話を増やし、Bさんは社内の事務作業を手伝いました。しかしマネジャーが求めていたのは「新規顧客への訪問件数20%増」。言葉が定義されていなかったため、部下たちは全員、別の解釈で別の行動をとってしまったのです。
このズレを放置している限り、あなたの会社の売上が安定することは決してありません。
今すぐやめる!
チームを崩壊させる3つの言葉
01
曖昧な名詞を放置しない
「効率化」「効果的な施策」「競争優位性」といった言葉は、人によってイメージするものが全く違います。会議でその言葉が出たら、「その『効率化』とは、具体的に何がどうなったら達成と言えますか?」と確認しましょう。東大生や慶大生でさえ、「日本の笑いを世界に広める」というお題で、言葉の定義をせずに解決策に飛びついて全員不合格になりました。
02
「〇〇的」という言葉を疑う
「効果的」「効率的」「生産的」「積極的」といった言葉は、ズレの最大の温床です。「積極的とは、具体的に何の行動を指しますか?」と問いかけ、行動レベルで握りましょう。この一言で、部下は何をすれば評価されるのか分からなくなり、モチベーションを奪われます。
03
形容詞・副詞を数字に置き換える
「たくさん」「非常に」「なるべく早く」「多めに」といった言葉は絶対に使ってはいけません。「この資料、多めに印刷して」ではなく「この資料、20部印刷して」。「なるべく早く対応して」ではなく「1時間以内に対応して」。数字で伝え、数字で確認するクセをつけましょう。
まずは一つの言葉を
一つの数字に変えてみよう
仕事の9割は、この「ズレをなくす作業」です。この確認作業を最初にしっかりやっておけば、後で発生するはずだった手戻りや無駄な作業の9割をごっそりなくすことができます。そして、この「ズレをなくす責任」は上司と部下の双方にあります。
経営者・上司の責任
「部下は言ったことをやってくれない」と嘆くのは間違いです。それは、あなたの指示が曖昧だったせい。あなたの言葉が「ズレ」を生んだのです。
部下の責任
指示を待つだけ(くれくれ君)ではいけません。「私はこう理解しましたが、合っていますか?」と、自分から確認する。それこそが本当の仕事です。
今日、あなたが部下に指示を出すとき、たった一つでいいので、「曖昧な言葉」を「具体的な数字」に置き換えてみてください。
この小さな「定義」の積み重ねが、あなたのチームから無駄なコミュニケーションをなくし、本当に売上につながる活動に集中できる強い組織文化を作っていきます。
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